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2006年05月03日

●78 枚の成り立ち

 占いに使われるタロットカードのほとんどは 78 枚から成り立っている。中には特殊なものもあるが、それはまあさておいて。一般的には、22 枚の大アルカナと 56 枚の小アルカナをワンセットにして一つのデッキが作られている。
 最近はデッキって用語もそれほど耳慣れないものではなくなっているだろうか。複数枚のカードをセットにして、ある目的に使えるようにした組み合わせを「デッキ」と言う。例えばトランプは 52 枚で一つのデッキだ。普通のゲームは 52 枚を全て使って遊ぶ。もし何枚かなくしてしまったら、ババヌキしても上がれなくなってしまう。要するに、お店で売られている 1 つのパックは、完成された一つのデッキなのだ、と考えればよいだろう。
 世の中にはいろんな種類のタロットカードがある。スタンダードなもの、キャラ調のもの、リアルなもの、恐ろしげなもの、綺麗なもの。サイズの大小なども考えれば、ものすごくいろんなデッキがある。わたしの使っているタロットは「Tarot of a Moon Garden」という、パステルカラーのかわいらしいデッキ。ムーンガーデンそのものの紹介は、そのうち書こうと思っているのでまた後日。

 タロット、と聞いてまず思い浮かべるのは、「魔術師」や「運命の輪」などの、特別の名前のついた 22 枚じゃないだろうか。つまりジョジョで有名なアレだ。スタープラチナとかハイエロファントグリーンとかのアレ。承太郎のスタンドの場合は「スター」=星、花京院の場合は「ハイエロファント」=教皇、が、タロットから採られて命名されているわけです。
 この 22 枚を「大アルカナ」と呼ぶ。アルカナというのは、ラテン語で「秘密」や「神秘」を示す言葉だそうだ。一子相伝の不思議な魔力を含んだカード、或いは、明るい未来を指し示してくれる不思議なカード、という意味でもあるんだろうか。
 対して、残りの 56 枚を「小アルカナ」と呼ぶ。さらに小アルカナは 4 つのスートから成っている。
 トランプ遊びにちょっと詳しい人なら「スート」という言葉は聞いたことがあるだろう。トランプでは、クローバー・ハート・スペード・ダイヤ、これら 4 種類が「スート」。例えば、七並べをちょっと詳しく説明するなら、「同じスートを 7 から数字順に並べていって、手持ちの札を早く無くした人が勝ちのゲーム」というわけ。Wikipedia では、カードはスート毎に、ランク順に並べる。と書かれている。なるほど。
 タロットのスートもトランプと同じ 4 種類。ワンド(木の杖、棒)・カップ(杯)・ソード(剣)・ペンタクルス(金貨)。そして各スートはそれぞれ、1 から 10 までの数字カードと、ペイジ(小姓)・ナイト(騎士)・クイーン(女王)・キング(王)の人物カード、合わせて 14 枚から成っている。14 × 4 で 56 枚になるわけだ。
 ペイジってのはトランプにはいないけれど、それ以外はよく似ている。一説によるとそもそもタロットが元になってトランプができたらしい。タロットでカップが表すのは、感情とか愛情とか友情とかなんだけれど、これがトランプではハートマークになった。同様に、クローバーがワンド・スペードがソードというのは少し想像しにくいけれど、ダイヤがペンタクルスに対応してどちらもお金を表すというのは、ものすごく納得がいく。

 大アルカナはとにかく見た目も名前も、いかにもタロットらしいという印象を受ける。初心者なのでとりあえず 22 枚だけ使う方法で始めてみました、という人も多いようだ。最初から大アルカナ 22 枚しか入っていない商品なんかもあるぐらい。だが、大アルカナが象徴するのは実はとても抽象的な事柄で、少し詳しくタロットを覚えようと思えばむしろ扱いに困るような場合が多い。だからこそ、いかにも占いらしい占いをしている気分になれるんだけれど。
 例えば、「恋人たち」のカードは、単に恋愛感情を示すものではなく、選択肢や決定権などを示すと解釈されていることが多い。恋愛に関する事柄を占っていて「恋人たち」が出ると、一見その恋愛がうまくいくようなイメージを持ってしまう。だけど喜んではいけない。二股をかけていて「どちらにしようか、選択を迷っている」ことを示すカードとして出ているのかもしれないからだ。(というか、選択肢を表すカードを「恋人たち」と名付けて三人の男女を描いた、そのセンスのほうがむしろかっこえぇ、と思うんだけどこれは余談。)
 対して、小アルカナは、日常の具体的な事象を描いていると言われる。ペンタクルスなどは比較的意味を取りやすいだろう。お金、生活、仕事、そんなものに関わるスートだ。枚数も多いので取り扱うのが大変に思えるけれど、少し慣れてくれば、詳しく何かを占うときには小アルカナが欠かせない。
 そして覚えるのが難しいと言われる意味も、実は機械的に考えるとそんなに難しいこともない。数字が表すイメージをそのまま意味に対応させればいいからだ。例えば「1」は「始まり」。ペンタクルスの 1 なら、就職、開業、卒業して社会に出た第一歩、そんなことを示す。2、3 と順にお金に関する物語が展開されていって、10 で完成。めでたく一事業を成し遂げました、というわけ。

 ここで書いたことは一般論だ。そもそもタロットの意味なんて、誰かが法律のように決めたものではなくて、長い年月の間に、こう解釈するのが自然っぽいよねー、とかっつって練られてきたものなんだし。描かれている内容だって、時代によって変化している。デッキによってはものすごく幸せそうな「恋人たち」のカードがあるかもしれない。そのときは、素直に「恋の成就」と読むやり方だってもちろんアリなわけで。
 小アルカナを、スートと数の組み合わせで機械的に覚える方法も、次第に物足りなくなってくるだろう。そのカードを見て思う印象は人それぞれで当然なのだし、そのときは本に描いてあるカードの意味一覧よりも自分のイメージを大切にすべきだと思う。78 枚全ての意味を最初から正確に捉えておく必要はあまりないかもしれない。実際に占ったときにどのカードがどういう順番で出て、どういうイメージを持ったか、という経験の積み重ねのほうが重要なんだと思っている。


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2006年04月02日

●タロット

 星占いとか血液型占いとか姓名判断とか、いわゆる「運命」が人間の一生を決定付けるというような占いには、あまり興味がない。逆に、ルーンや易やおみくじのような、偶然が打開策を与えてくれるような占いには、とても興味がある。特にタロット占い。数年前から本を買い込んで独学で面白がっている。
 信用するかどうかではない。きっかけを与えてくれることが重要なのだ。(本当は命や相でも必ずしも「運命が全てを縛る」というような考え方はしないそうなのですが、まぁ、そっちを否定したいわけではなく、あくまでも今回はタロットの紹介なので。)

 例えば、受験生がどうも成績が上がらないことを悩んでいるとしますね。「丸暗記ではなく一つ一つ理解しようとするので、一度覚えれば応用は効くけれども、とにかく結果が出るまでに時間がかかる。これは勉強法が悪いんだろうか」と、タロットカードを3枚めくって占ってみるわけです。
 ストレートに「その方法はあなたに合っていないのでこれこれこうしなさい」とか占断結果が出るなら話は簡単。が、タロットから得られるのはもっと漠然としたキーワードのようなものだけだ。カード一枚一枚の意味するところを繋ぎ合わせて、自分なりの解釈をしていくわけです。
 まず単純に、時間を示すカードが出たとしよう。「やっぱり時間をかけ過ぎなんだな、もう少し割り切った方法に切り替えるか。」と読めるかもしれない。だけど次に、生活習慣を示すカードが出たとする。さっきのカードと併せれば、「自分に合っていると思って夜型の生活リズムでやっていたけど、これからは朝型に変えるべきなのか?」とも考えられるでしょう。さらに最後に、思慮深さを示すカードが出ればどうだろう。「勉強方法云々より、いろいろ悩んでる時間が精神衛生上悪いってことか!」と読むことができる。
 これはわたしなりの読み方、わたしなりのこじつけです。「思慮深さ」は、一般的には物事の長所を示すキーワードだろうけれど、ここでは前の2枚と総合してあえてネガティブに変換してみた。あなたなら、「時間・生活習慣・思慮深さ」から、どんなお噺を創りますか?
 本当のタロット占いは、文字ではなく絵を読み解くものなのでもっと複雑です。言葉ならほぼストレートに意味が伝わるけれど、絵は漠然としているだけに自分なりの読み方がますます広がるとも言えます。カードがどんな向きで何枚目に出るかてなことを考慮して、カードそれぞれの意味だけではなく、全体を合わせて大きな一つの絵と見ることもできるでしょう。

 で、重要なのは、そうして占った結果が本当に本当なのかどうかではなく。どの部分にひっかかるか、どの部分に思い当たるものがあったか、ということなわけで。上の例でも、「この勉強方法でいいのかどうか」という質問への直接の答えは出ていないけれども、とりあえず八方塞がりな状況からは抜け出せた。要は占いなんてもんは現状打破のヒントになればいいんだろうなと思うのです。
 そもそも問題に直面したときというのは、一方向にしか物事を考えられなくなっているものだし。自分でも思いも寄らなかったようなきっかけが見つかるかもしれない。何もタロットでなくても、友人との会話でもそのとき読んでいる小説でも、ヒントを受け取るのはなんでもいいんだけれど。というような感じでぽちぽちとタロットのことなども書いていってみようと思っています。

スレッドテーマ:占い:趣味・実用

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